自動車の防災装備とは?災害時に役立つ備えと注意点

目次

はじめに
1.自動車の防災装備とは? 
1-1 防災グッズ
1-2 燃料
1-3 車載工具
1-4 車両保険
2.災害時に自動車を安全に利用するための注意点
2-1 避難指示や交通規制に従う
2-2 避難場所やルートを事前に確認する
2-3 燃料やバッテリーの残量を確認する
2-4 緊急時に備えて連絡先やSOSサインを掲示する
2-5 他人と協力する
①近隣の住民やドライバーと連絡を取り合う
②避難所やボランティアセンターに参加する
③災害支援や救助活動に協力する

まとめ

 

 

はじめに

 日本は地震や台風などの自然災害が多い国です。災害が発生したとき、自動車は移動手段や避難場所として重要な役割を果たします。しかし、自動車にも災害に対する備えが必要です。自動車の防災装備とは、どのようなものでしょうか?また、災害時に自動車を安全に利用するためには、どのような注意点があるでしょうか?

 

 

1.自動車の防災装備とは?

 自動車の防災装備とは、災害時に自動車を避難場所や移動手段として利用するために必要なものです。具体的には、以下のようなものが挙げられます。 

1-1 防災グッズ

 防災グッズとは、食料や飲料水、医療品、衛生用品、情報収集用品など、災害時に生活するために必要なものです。防災グッズは、自宅だけでなく、自動車にも常備しておくことが望ましいです。なぜなら、自宅が倒壊したり、道路が寸断されたりして、自宅から持ち出せない場合があるからです。また、自動車で避難する際や、立ち往生した際にも役立ちます。防災グッズは、頑丈な容器に入れておきましょう。容器が壊れて中身が散らばったり、汚染されたりすることを防ぐためです。また、賞味期限や保存期限を確認し、定期的に入れ替えることも忘れずに行いましょう。

 

防災グッズの一例

食料:長期保存できる非常用食品や缶詰など

飲料水:ペットボトルや水筒など

医療品:常備薬や救急セットなど

衛生用品:マスクやティッシュ、携帯トイレなど

情報収集用品:ラジオやスマホ充電器など

防寒用品:毛布やサバイバルブランケットなど

その他:メモ帳や筆記用具、ガムテープなど

 

1-2 燃料

 燃料とは、自動車を走らせるために必要なガソリンやディーゼル油などです。燃料は、常にタンクを満タンにしておくことが望ましいです。なぜなら、災害時にはガソリンスタンドが営業していなかったり、長蛇の列ができたりして、給油ができない場合があるからです。また、自動車のエンジンをかけて冷暖房やラジオを利用するためにも燃料が必要です。燃料は、消防法や道路運送車両法などの法律によって、自動車内に持ち込むことが制限されています。例えば、ガソリンは20L以下の容器に入れて、合計60L以下しか持ち込めません。また、燃料は揮発性や引火性が高いので、安全な場所に保管し、直射日光や高温を避けることも重要です。

 

1-3 車載工具

 車載工具とは、自動車の整備や修理に必要な工具です。車載工具は、自動車の故障やパンクなどのトラブルに対処するために必要です。また、災害時には、自分や他人の救助活動にも役立ちます。例えば、ジャッキやレンチなどの工具は、倒壊した家屋やガレキを持ち上げたり、外したりすることができます。車載工具は、自動車のトランクや助手席下などに収納しておきましょう。また、使用方法や注意点を事前に確認しておくことも大切です。

 

以下は、最低限用意しておきたい車載工具の一例です。

ジャッキ:タイヤ交換やガレキ持ち上げに

レンチ:ナットやボルトの締め付けや外しに

ドライバー:ねじの締め付けや外しに

プライヤー:金属製品のつかみや切断に

緊急脱出用ハンマー:窓ガラスの割りやシートベルトの切断に

 

1-4 車両保険

 車両保険とは、自動車の事故や災害による損害を補償する保険です。自動車は災害時に大きな被害を受ける可能性があります。例えば、地震では倒壊した建物や落下物によって潰されたり、津波では流されたり、水没したりすることがあります。また、台風では強風で飛ばされたり、浸水したりすることがあります。自動車の損害を補償する保険は、任意保険の一種である「自動車保険」の中に含まれます。自動車保険は、「対人」「対物」「人身傷害」という3つの補償項目から成り立っています。その中で、「対物」補償項目に「車両保険」が含まれます。ただし、「対物」補償項目は任意加入であり、「車両保険」も任意加入であり、「車両保険」も任意加入です。つまり、自動車保険に加入していても、車両保険に加入していなければ、自動車の損害は補償されません。また、車両保険に加入していても、災害による損害は全て補償されるわけではありません。例えば、地震や津波による損害は、特約を付けないと補償されません 。自動車の損害を防ぐためには、災害に強い駐車場やガレージを利用することが望ましいです。しかし、それができない場合は、車両保険に加入することで、少しでもリスクを減らすことができます。自動車保険の種類や内容は、保険会社やプランによって異なりますので、自分のニーズに合ったものを選ぶことが大切です。

 

 

2.災害時に自動車を安全に利用するための注意点

 自動車の防災装備を整えたとしても、災害時に自動車を安全に利用するためには、以下のような注意点があります。 

2-1 避難指示や交通規制に従う

 災害時には、政府や自治体などの公的機関から避難指示や交通規制などの情報が発信されます。これらの情報は、自分や他人の安全を確保するために必要なものです。自動車で避難する場合は、避難指示や交通規制に従うことが重要です。無理に自動車で移動しようとすると、事故や渋滞を引き起こしたり、救助活動を妨げたりする可能性があります 。避難指示や交通規制の情報は、ラジオやスマホなどで受け取ることができます。また、道路上に設置された看板や信号機なども参考にしましょう。避難指示や交通規制に従って移動する際は、冷静さを保ち、周囲の状況を注意深く観察しましょう。

 

2-2 避難場所やルートを事前に確認する

 災害時には、自宅から離れた場所へ避難する必要がある場合があります。その際、自動車で移動する場合は、避難場所やルートを事前に確認しておくことが望ましいです。なぜなら、災害時には道路状況が変化したり、通信環境が悪化したりして、ナビゲーションシステムが使えない場合があるからです。また、避難場所やルートを事前に確認しておくことで、迷わずにスムーズに移動することができます。避難場所やルートは、自分の住んでいる地域の防災マップやハザードマップなどで確認することができます。また、自分の家族や友人などとも事前に相談しておくことも大切です。避難場所やルートを確認したら、地図やメモなどに記録しておきましょう。

 

2-3 燃料やバッテリーの残量を確認する

 災害時には、自動車の燃料やバッテリーの残量を確認することが重要です。燃料やバッテリーが不足すると、自動車が動かなくなったり、冷暖房やラジオなどが使えなくなったりする可能性があります。また、災害時には給油や充電ができない場合がありますので、常に余裕を持っておくことが望ましいです 。燃料やバッテリーの残量は、自動車のメーターや警告灯などで確認することができます。また、燃料消費量やバッテリー寿命などを把握しておくことも大切です。燃料やバッテリーの残量が少なくなったら、早めに補充しましょう。

 

2-4 緊急時に備えて連絡先やSOSサインを掲示する

 災害時には、自動車で立ち往生したり、救助を必要としたりする場合があります。その際、自分の状況を周囲に知らせることが重要です。自分の状況を周囲に知らせる方法としては、連絡先やSOSサインを掲示することが挙げられます 。連絡先とは、自分の名前や住所、電話番号などの情報です。連絡先は、紙や布などに書いておき、自動車の窓ガラスやボンネットなどに貼り付けましょう。連絡先を掲示することで、救助隊や他のドライバーなどに自分の存在や連絡方法を伝えることができます。SOSサインとは、救助を求める信号です。SOSサインは、「…—…」というモールス符号で表されます。SOSサインは、ライトやホーンなどで発信することができます。SOSサインを発信することで、救助隊や他のドライバーなどに自分の危機的な状況を伝えることができます。

 

2-5 他人と協力する

 災害時には、自分だけでなく、他人も困っている場合があります。その際、自分だけで行動するのではなく、他人と協力することが重要です。他人と協力することで、情報交換や物資分配などを行うことができます。また、心理的な支えにもなります。他人と協力する方法としては、以下のようなものが挙げられます。 

①近隣の住民やドライバーと連絡を取り合う

 近隣の住民やドライバーと連絡を取り合うことで、自分の状況や安否を伝えることができます。また、災害情報や物資情報などを共有することができます。近隣の住民やドライバーと連絡を取り合う方法としては、スマホや無線機などを利用することができます。ただし、通信環境が悪化している場合があるので、注意しましょう。

②避難所やボランティアセンターに参加する

 避難所やボランティアセンターに参加することで、安全な場所で生活することができます。また、食事や水などの物資を受け取ることができます。避難所やボランティアセンターに参加する方法としては、自動車で移動するか、徒歩で移動するかを選ぶことができます。ただし、自動車で移動する場合は、駐車場の確保や交通規制の確認などを行う必要があります。

③災害支援や救助活動に協力する

 災害支援や救助活動に協力することで、自分だけでなく、他人の命や財産を守ることができます。また、自分の能力や知識を活かすことができます。災害支援や救助活動に協力する方法としては、自動車を提供したり、物資を運んだり、現場に赴いたりすることができます。ただし、自分の安全や体調を確保した上で行うことが必要です。

 

 

まとめ

 自動車は災害時に重要な役割を果たしますが、それには防災装備を整えることが必要です。防災装備には、防災グッズや燃料、車載工具、車両保険などがあります。また、災害時に自動車を安全に利用するためには、避難指示や交通規制に従ったり、避難場所やルートを事前に確認したり、燃料やバッテリーの残量を確認したり、緊急時に備えて連絡先やSOSサインを掲示したり、他人と協力したりすることが重要です。

  自動車は災害時に私たちの命を救ってくれる可能性があります。しかし、それは私たちが自動車に対して備えておくことによって成り立つものです。災害はいつ起こるかわかりません。私たちは常日頃から自動車の防災装備を整えておくことで、災害に備えることができます。自動車の防災装備は私たちの命を守る大切なものです。ぜひ、参考にしてください。


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